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責任ある科学:エピソード2 – 撹乱者

筆者:Chris Sumner | 2018 年 5月 23 日

Science誌と提携し、Disruptと提携し、再現性の危機が叫ばれる中「責任ある科学」が意味することを探る5回シリーズのポッドキャストをお送りします。

エピソード2では、新しいテクノロジーやメンタリティー、ツールを通して、科学をより責任あるものにしようと取り組んでいるスタートアップ企業に迫ります。

科学ツール業界における3人のリーダーとの対談です。

  • Lenny Teytelman,  Protocols.io 共同創業者・CEO:実験方法のオープンアクセスデータベース (「GitHub」の科学版)
  • Ben Miles,  Transcriptic 製品責任者:ロボットを利用するクラウドラボ
  • Tom Leung,  BenchSci ・CSO:抗体検索のAI駆動型ソフトウェア 
 

 

以前は科学で行うことはまったくできなかったことのうち、テクノロジーのお陰でできるようになったこと、例えば自動化、情報の広範な共有、膨大なデータの分析、世界中の異なる分野の人々とのコラボレーションなどについて話しました。

Tom:「コンピューターと科学者は、縦断型に物事を行なうのが得意だと思います。コンピューターは計算を得意とし、膨大な量の検索を行うことができます。一方、科学者は、クリティカルシンキングの訓練を受けており、仮説を立てて論理的に考えることができます。」

また、採用がどのように問題になるかについても話し合いました。これは、科学をより責任あるものにし、それを文化とすることにおける真の挑戦に結びつくものです。

Lenny:「科学者の皆さんは、興味は持ってくださるのですが、アカウントを作ってプロトコールを共有してくださる方は少ないのです。でも仕方ないです。私が忙しいように、彼らも忙しいのですから。ですので課題は、解決できる問題を伝えることではなく、科学者をプラットフォームに誘導し、ユーザー登録してコンテンツをアップしていただき、それを共有可能な状態とする。それらは時間を要することであるため、これが課題だと考えています。」

撹乱者とも言えるスタートアップ企業は、新しいことに挑んでいるという点で世間にインパクトを与えている一方で、その影響は限定的です。しかし、彼らの存在こそが変化を起こし、世の中は変わり始めています。事を起こすことができるという考え方が浸透する必要があります。

Ben:「私たちはテクノロジーの普及にも責任を負っています。誰もが簡単にできるわけではありません。私たちは科学者の皆さんによくこう言います。ご自分の実験をプログラムしてください、と。必ずしもそれが何かを知っているとは限りません。私たちには、実験そのものと生物学における壮大なビジョンを啓蒙していく責任があります。」

次回予告:科学の業界で運営する企業に対し、利益を上げなければならない企業が、なるべく科学を責任のあるものにしなければならないという世界で果たす役割は何か、という質問を問いました。責任ある科学:エピソード3はこちら

 

「責任ある科学」の全シリーズはこちら:

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