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責任ある科学:エピソード1 – はじめに

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Science誌と提携し、再現性の危機が叫ばれる中「責任ある科学」が意味することを探る5回シリーズのポッドキャストをお送りします。

Responsible Science Podcast:エピソード1

「責任ある科学」と聞くと、どんな質問が頭に浮かびますか?何のこと?だれが何に対する責任を取るということ?科学はもう大きな責任を持っているんじゃない?

これが、科学界で最も影響のある人や組織に働きかけ、「責任ある科学」の考え方を追求するポッドキャスト5回シリーズを作ろうと考えた理由です。

このシリーズでは、科学の責任をより重大視するために科学者たち自身が何をすべきであると考えているかについて調べ、科学エコシステム全体における企業の役割を問います。さらに、テクノロジーの力を使って科学を「解決」することに積極的なスタートアップ企業と話し、科学を分かち合う素晴らしい世界とそれを伝える人々の役割を探求します。

最初のエピソードでは、責任ある科学についてあらゆるアイデアを探求しました。そのために、ガーディアン誌の「Longread」への寄稿で長年貢献してきたStephen Buranyiにインタビューしました。Stephenは科学に関する出版や不正といったテーマについて幅広く執筆活動をしてきており、研究室における責任についてお話しする上で適任と言えましょう。

さっそく最初のエピソードを聴いてみましょう。Stephenとのディスカッションポイントは以下の通りです。

 

はじめに、「責任ある科学」という抽象的な表現について、その概念を紐解きたいと思います。仮説や理論の基本的な理想を貫くことでしょうか、それともどちらかというと、現在私たちが科学を行っている方法について振り返ってみるということでしょうか?

「科学者にとって、毎日のやる気に問題はないと思います。ただ、科学者の働く組織や体制について考えると、問題にぶつかると思います。そのうちの一つは論文出版についてであり、もう一つは、成果に対して報いられているかです。」

科学におけるインセンティブの問題以外にも、最高の科学を可能にするために取り組まれていることはたくさんあります。

「多くの人々や組織が様々な方法で物事に取り組んでいます。 科学に新しいチェックとバランスのシステムが導入されています。」

しかし、これらの新しいテクノロジー、アイデアや組織が、科学という巨大で複雑なシステムや、変更が容易ではない強固な文化と戦うのに十分であるかは疑問です。

「科学を共有したり、よりオープンにしたりする新しい方法では、数ヶ月おきにインターネットを通して結果を公表することができます。これはとても素晴らしいことですが、インターネットが爆発的な人気を博した当初、人々はこのテクノロジーによって既存の出版業界は壊滅的な打撃を受けるだろうと考えました。実際にはそうはなりませんでしたが、大きな技術的な変化であったことは事実です。」

民間企業とその科学的役割も取り上げました。企業のモチベーションに対して一般的に科学者は懐疑的であることや、がん研究における再現性の問題について警鐘を鳴らしたのはBayerであったことなどです。これは白黒はっきりできる問題ではありません。

再現性に関しては、「責任ある科学」というフレーズを聞いた時にほとんどの人が示す反応として、より良いテクノロジーで解決できる部分と簡単には解決できない部分の違いについて議論しました。

「再現性の危機についてお話しするとすれば、多くの実験は検証が不十分で、再現不可能な方法で行われています。そして検証が不十分な理由は、その実験自体もきちんと再現できていないからです。良いところだけを選んだりしたりしています。実験方法を詳細に共有していないから再現できないわけではありません。このようなことのうち一つは簡単に修正することができます。一つは文化的影響、そしてもう一つは技術的影響です。

次回予告: インターネットの力を使って、科学をより責任あるものにする積極的なスタートアップ企業について取り上げたいと思います。テクノロジーは本当に答えなのでしょうか?

「責任ある科学」の全シリーズはこちら:

Chris Sumner
Chris Sumner
Chris SumnerはLab Expectationsの主任編集者でした。疾患治療についての読み書きをしていないときは、森の中をハイキングしたり、ギターを弾いたり、世界で一番のロブスター・ロールを探したりしています。

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