Reggie Prioliは、Cell Signaling Technologyの標識チームのアソシエイトダイレクターでした。20年以上にわたり、CSTの抗体標識の責任者を務めてくれました。理由を聞いてみましょう!
こんにちは、Reggie!本日はお時間をいただき、ありがとうございます!始めに少し自己紹介をしてもらえますか?
もちろんです。私はブラジルで生まれ、幼少期に乗馬を始めました。幼少期から大学を卒業するまでは、牧場運営が私の天職だと思っていました。私はカウボーイになりたかったのです。でも、大学卒業時の自分の知識レベルに失望し、ブラジルを離れてイギリスに渡り、微生物学で博士号を取得しました。何故英国だったのかと言うと、ブラジル人の99.9%は米国に留学するので、他人とは違うことをしてみたいと思ったからです。ただ、米国への留学経験が無いままブラジルに帰国したくは無かったので、ポスドクとして米国に移り、いくつかの会社で働いた後、最終的には2001年にCSTに入社しました。
何故科学の道を選んだのですか?
科学と生化学は人生そのものだと思ったからです。生命に起こることを調べるわけですからね。これは素晴らしいことで、最高だと思います!ほかでは、このようなことはできないと思います。
CSTで抗体標識にたどり着いた経緯を教えてもらえますか?
私が一次抗体の標識を始めたのは2001年で、当時はフローサイトメトリーグループの業務の一環でした。抗リン酸化ERK抗体の標識が最初だったと思います。その後、専任グループを作るべきだということになり、2008年1月に本格的な抗体標識グループが設立されました。
いつも「抗体標識が好き」と言っていますよね?どんなところが好きなんですか?
抗体標識の全てが大好きです。直接標識抗体が無ければできないようなことができるようになるのです。例えば、フローサイトメトリーで様々なマーカーに対する抗体を直接標識して用い、単一細胞の解析を行って特定の細胞集団を分離することができます。また、複数の色を利用した多重染色画像を取得することで、細胞や組織で同時に起こっている全てのことを視覚的に理解することができます。非標識抗体で多重染色をする場合、宿主生物種の異なる抗体を選択する必要があるため、あるポイントで制限を受けることになります。加えて、非標識抗体を用いる場合には、二次抗体反応という追加のステップが必要になります。
個人的な意見として、何故抗体標識が好きなのか?きわめて難しいことだからです。やり甲斐があり、とてもとてもダイナミックなので、夢中になってしまいます。科学的な観点から、私たちは常に異なることを行っており、型に嵌った仕事はしていません。全ての化合物には様々なニーズがあり、お客様はさまざまなニーズをもって私たちのところへやって来ます。そして、グループとして、どうすれば自分たちが成長できるかを常に考えています。ワークフローの改善を考え、要望に対応できるようにしています。これはとても刺激的で、気が抜けない仕事です。
また、お客様と接する中で、CSTがどのように作業を進め、最高の既成標識抗体を提供するためどのように製造しているかを説明すると、それを理解してもらえているように感じています。お客様は、抗体が適切に機能していることを確認するためにCSTが何をしているのかが分かると驚喜し、検証要件の強度と理解のレベルに本当に感謝してくれます。標識は、色素と抗体の単なる組み合わせだけはないのです。
最高の既製標識抗体を提供すると仰いましたね?CSTの標識抗体はどんなところが特別なのでしょうか?また、何故特別なのでしょうか?
まず、品質が1番ですよね?CSTにおける私たちの存在意義は、高品質な製品を世に送り出すことです。私たちはそれに向かって仕事をしています。そのため、標識抗体を購入した方が異なるアプリケーションで異なる使い方をしても再現性よく機能するように、非常に厳格な承認基準が設けられています。
この品質基準にはいつも驚かされています。抗体製品を開発する場合には多くのクローンの試験を行い、CSTの基準に満たないものをお客様にお届けすることはありません。そのため、発売が承認される製品数は減り、消耗が多くなってしまいます。これはCSTの文化のごく一部に過ぎませんが、このような姿勢がCST製品の品質に対する評価を高めているのだと思います。手抜きはせず、最高品質の製品のみを発売しています。
最後に、あまりよく知られていないことですが、私たちはお客様にお届けするものが純粋な標識抗体であることの確認に多くの時間を割いています。標識抗体を開発する場合には、抗体、リンカー、標識分子の3つを考える必要があります。抗体を蛍光色素で標識する場合、特にAlexa Fluor®色素のような低分子で標識する場合には、反応速度論の観点から、通常は過剰なモル濃度の色素を加える必要があります。このため、標識反応後に余剰な色素を除去することが非常に重要になります。このように、化学反応や色素によって、反応は実際に100%は完了しませんよね?だから、未標識の抗体の除去にも時間をかけています。お客様に余剰な色素や未標識の抗体の混合物をお届けすることが無いよう、細心の注意を払っています。こうして、お客様には純粋な標識抗体をお届けできる訳です。
CSTの文化にも言及されていましたね?CSTに20年以上勤めて、ほかの会社とはどんなところが違うと思いますか?
そうですね、仕事自体がそれを物語っているのでは無いでしょうか?仕事にやり甲斐が無ければ、これほど長く勤めることは無かったでしょう。ただ、私の場合は個人的な側面もあります。私はCSTのオーナーであるComb家の運営方針に強く共感しています。品質へのこだわりは、Comb家の方針に端を発しています。また、環境への配慮も素晴らしいと思います。言葉だけでなく、会社が太陽光発電、緑地や野生動物の保護、廃棄物の削減など、様々な取り組みを行っていることが確認できます。環境保護に取り組む姿勢は素晴らしいと思います。このようなことに共感を覚えます。CSTは正に特別な会社と言えるでしょう。
それから、上司のこともあります。私が成果を出している限り自由を与えてくれて、確実に生産を続けることができるので、とても感謝しています。
CSTでの21年間を振り返って、どんな事を誇りに思いますか?
誇りに思うことの1つは、抗体標識グループの離職率が低いことです。何年も何年も、何十年も一緒に働いている人たちがいます。実際に抗体標識グループから離れる人はあまりいません。離職するのは大抵、キャリアが変わったり大きなチャンスに巡り会えた人です。離職した人が新しい職場で活躍している事を知ると、とても誇らしくなります。これも私にとってのやり甲斐の1つです。ここでの私の役割は、チームの成功をサポートすることです。ただ、それだけです。そうすることで、みんなが幸せになります。
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