CSTブログ: Lab Expectations

Cell Signaling Technology (CST) の公式ブログでは、実験台に向かう時間に期待すること、ヒント、コツ、情報などを紹介しています。

ELISA実験の時間を短縮したい!

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ELISA実験は大変です。ELISA用の抗体ペアを見つけ出すのは大変手間がかかります。しかもこれはELISAアッセイそのものもを開発し検証する前の話です。市販のキットを利用することでこのプロセスは簡略化できます。でもそのようなキットを使うことによりロット間のばらつきが生まれ、プロジェクト中の再現性を妨げることにならないでしょうか?キットの大半は多数の試薬の追加やインキュベーション、洗浄ステップなどが必要であり、作業時間やアッセイの複雑性が増す結果となります。

このようなご経験がおありですか?良く分かります。CSTは常に皆様がより快適に研究室生活を送るための方法を模索しており、このためにいくつもの課題に取り組んでいます。私たちはこのような問題に真っ向から立ち向かい、FastScan™ ELISAの開発に至りました。

18-ELS-47247 FastScan Featured copyこのready-to-use酵素結合免疫吸着測定法 (ELISA) キットにより、創薬標的の調査・研究段階から発見までの進行を能率化することができます。CSTは最適な抗体の組み合わせを同定してアッセイ系を開発し、正確な結果が得られることを検証したキットをお客様にお届けします。このキットは、ターゲットバリデーションから前臨床段階まで、標的探索プロジェクトを通してご利用いただけます。プロジェクトが予想に反して長引いたとしても、焦る必要はありません。

90分で終了するシンプルなプロトコールを採用しており、進行中のプロジェクトに容易に組み込むことができ、アッセイの移管も容易で、迅速に結果を得ることができます。(浮いた時間でコーヒーブレイクを増やしたり、別の目的に時間を使ったりすることができます。秘密はお守りします!)

リン酸化特異的タンパク質と総タンパク質のどちらにも使うことができ、同梱されているコントロールの使用により、日々の測定結果の統合的な解釈を行うことができます。FastScan™ ELISAキットは細胞生物学やエピジェネティクス、がん免疫、神経科学の視点から多くの疾患ターゲットをカバーしており、広い選択肢の中から細胞のシグナル伝達を担うキータンパク質の測定キットをお選びいただけます。

FastScan ELISAキット

90分でELISAの結果を取得

FastScan™ ELISAキットの使い方は?

FastScan ELISAプロトコールは直接的な作業時間を半分にまで短縮し、3回のインキュベーションステップ (捕捉抗体反応、検出抗体反応、二次抗体反応) を1回にまとめてデザインされています。サンプルを捕捉抗体と検出抗体と共にプレコート処理したマイクロウェルに加えて1時間インキュベートし、3回洗浄します。ウェルを3回洗浄した後、発色基質を加えて10-15分間インキュベートし、適度な発色が得られたら停止液を加えて吸光度を測定します。全行程がわずか90分で完了し、必要なデータを素早く得ることができます。

18-ELS-47247 FastScan Fig 2

FastScan™ ELISAテクノロジーとは?

FastScan ELISAは、複雑な行程のない液相ベースのアッセイプラットホームを採用することで、結果が得られるまでにかかる時間を従来のプロトコールに比べて大幅に短縮しました。また、生体サンプルの種類を問わず、一貫した結果が従来のサンドイッチELISAと同等以上の感度で得られます。

18-ELS-47247 FastScan Fig 1

  • サンプル中の「標的」を、CST独自のタグが結合した捕捉抗体と、HRPが結合した検出用二次抗体を含む液相中でインキュベートします。
  • 形成された複合体全体を、抗タグ抗体でマイクロウェルに固定化します。
  • ウェルを洗浄した後に酵素反応を行い、比色分析することでサンプル中の標的を定量解析します。

信頼性の高い実験データを取得

CSTの研究者は、捕捉抗体と検出抗体の組み合わせを、液相での至適な活性を精査して選択しています。FastScan ELISAキットで用いるリコンビナント抗体や、それぞれのキットに同梱される試薬は全て、CSTが自社で開発・製造し、徹底した品質管理を行っています。このため、製造ロットによらず高い再現性が得られ、手技や解析サンプルの種類を問わず、安定した、極めて信頼性の高いデータが得られます。

FastScan ELISAキットの詳細はこちら >>

Chris Sumner
Chris Sumner
Chris SumnerはLab Expectationsの主任編集者でした。疾患治療についての読み書きをしていないときは、森の中をハイキングしたり、ギターを弾いたり、世界で一番のロブスター・ロールを探したりしています。

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