CSTブログ: Lab Expectations

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がん微小環境内の免疫チェックポイントの詳しい特性解析

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マルチプレックスIHCを用いた免疫チェックポイントタンパク質とT細胞疲弊の特性解析


がん免疫学の進歩は、従来の細胞傷害性化学療法よりも良好な反応を示す患者が多く、持続性のある、新たながん治療法をもたらしました
1。しかし、全ての患者に対して免疫療法が効くわけではありません。そのため、個別化医療を実現する治療法を開発するという目的のもと、臨床バイオマーカーを同定するための研究が行われています2,3
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がん微小環境における、浸潤免疫細胞とがん細胞のサブセットや、それらの相互作用を分類しようとする場合、複数のバイオマーカーの局在を空間的に解析することが重要です。貴重な臨床検体を用いて、複数の治療標的分子や効果予測バイオマーカーを解析するには、マルチプレックスアッセイが必要となります。​そのため、ホルマリン固定パラフィン包埋 (FFPE) 組織サンプルを用いて同時に6種類以上のタンパク質やバイオマーカーの検出が可能な蛍光マルチプレックス免疫組織化学染色 (mIHC) は、がん免疫学研究における大変有用なツールです。

mIHCや、1色もしくは2色の発色基質を用いたIHCにおいて信頼性の高い結果を得るには、関連する標的に対してそのアプリケーションで検証された抗体を使用することが重要です。IHC用に検証されたCell Signaling Technologyの抗体により、バイオマーカーの発現や局在、相互作用、および疾患の状況について、より詳細に解析することができます。

CSTのmIHCアプリケーションノートと研究発表ポスターでは、FFPE組織サンプルを用いて免疫チェックポイントタンパク質やT細胞疲弊を解析する際の、mIHC用の抗体選択やプロトコール、技術ノウハウを紹介しています。

追加リソース: 

参考文献

  1. Sharma P, Allison JP. Immune checkpoint targeting in cancer therapy: toward combination strategies with curative potential. Cell. 2015;161(2):205-214. doi:10.1016/j.cell.2015.03.030
  2. Mahoney KM, Atkins MB. Prognostic and predictive markers for the new immunotherapies. Oncology (Williston Park). 2014;28 Suppl 3:39-48.
  3. Masucci GV, Cesano A, Hawtin R, et al. Validation of biomarkers to predict response to immunotherapy in cancer: Volume I - pre-analytical and analytical validation. J Immunother Cancer. 2016;4:76. Published 2016 Nov 15. doi:10.1186/s40425-016-0178-1
Chris Sumner
Chris Sumner
Chris SumnerはLab Expectationsの主任編集者でした。疾患治療についての読み書きをしていないときは、森の中をハイキングしたり、ギターを弾いたり、世界で一番のロブスター・ロールを探したりしています。

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