CSTは今年で創立20周年を迎えました。ご愛顧ありがとうございます。今年は弊社にとって大きな区切りの年だと言えます。祝うべきことがたくさんありますが、CSTの長年にわたる様々な成果を振り返ることにより、弊社が最も嬉しく思うのは、世界中の研究者が弊社製品を利用して研究成果をあげていることであると、改めて認識しました。すべての人が、お互いの協力なしに成功することはできないのです。今後も、弊社は皆様のパートナーとして、重要な発見や疾患治療法の開発に貢献できれば幸いです。
CSTが創立された頃、Robert Weinberg博士とDouglas Hanahan博士は、がんの特性の研究に取り組んでいました。2001年に、Cell誌に掲載された彼らの最初の論文により、疾患研究の世界は一変しました。当時、ほとんどの研究者は、特定の研究分野における異常なシグナル伝達の性質に注目していました。これらの先駆者たちは、がんの複雑さを、より基本的な原理に基づく小さなサブセットに分解できないだろうかと考えました。彼らにとって、一歩立ち返り様々な研究者による発見に共通する点を見出すことは、非常に意味がある行動でした。
Weinberg博士とHanahan博士は、研究者がさらなる発見をできるように、何か新しい役立つツールに貢献したいと考えました。弊社は、彼らの気持ちに応えて、この「がんの特性シリーズ」の投稿を企画しました。彼らの論文には各特性関する多くの情報が記載されていますが、弊社の細胞シグナル伝達や研究標的に関する豊富な知識を活用し、さらにがんの特性に関する情報を高めたいと考えました。
それぞれの特性において、どの経路に異常が起こっているのでしょうか?がん細胞による有害なメカニズムと戦うには、どのタンパク質を標的とすれば良いでしょうか?これらは重要な問いであり、本ブログシリーズはその答えを見つけるのに役立ちます。
がんの特性の詳細はこちら:
- 細胞死への抵抗性
- 細胞エネルギー代謝の調節解除
- 血管新生の誘導
- 増殖シグナルの持続
- 無秩序な複製による不死化
- 増殖抑制の回避
- 免疫による排除の回避
- 浸潤能および転移能の活性化
- 腫瘍による炎症の促進
- ゲノムの不安定性と変異
これらの情報をまとめた便利なガイドブック「The Guide to the Hallmarks of Cancer Research」のダウンロードはこちら